板倉酒造 島根県出雲市

Itakura Sake Brewery Izumo, Shimane, Japan

「板倉酒造」のイメージ写真

Series

無窮天穏シリーズ

無窮天穏とは、天が穏やかであれば窮することはないという仏典の言葉です。「米があれば困ることはないと、米を人の手で酒にし、自然に供え、祈り続けた日本人の心情をを表すような言葉です」と小島杜氏。そうした日本人の精神性に、伝統的な生酛造り、山陰吟醸造りを融合させたのが”生酛吟醸”です。「飲んだ人が穏やかな気持ちになり、日々に活力を得られるような、心に届く酒をテーマにしています」。無窮天穏シリーズは、使用する酒米と精米歩合によって名前が変わり、「水母 くらげ」奥出雲産佐香錦60%、「天雲 あまくも」奥出雲産改良雄町60%、「齋香 さけ」出雲産佐香錦50%、「天頂 てっぺん」鳥取大山産山田錦50%などがあります。

山陰吟醸シリーズ

吟醸酒というと香りの強い酒のイメージが定着していますが、小島杜氏によると「本来の吟醸酒は、お米の良いところ(中心部)を使って、米をより洗練させるという考えで造った酒のことで、清らかな酒です。自然からいただいた米を人の手でより洗練させて酒にし、神や自然に供えて豊穣の感謝や祈りを捧げた”御神酒”の考えが強く反映されています」。天穏にはその清らかな酒を造る技術が残されていて、現在の吟醸酒とは意味合いが異なるため、”山陰吟醸”という呼び方をしています。清らかさと深い余韻を持って、飲む人の身を清め、気を晴らすという山陰吟醸造りの酒。「出雲杜氏として、この伝統技法を用いて、日本酒本来の価値観を取り戻したいという想いで取り組んでいます」。

イトナミブルワリー

板倉酒造におけるリキュール及びその他の醸造酒免許で製造する製品の名称「イトナミブルワリー」。天穏 小島杜氏が提唱する価値観「いとなみ」を具現化するため、2020年に設立されました。天穏・無窮天穏は清酒免許の銘柄、リキュール及びその他の醸造酒はイトナミブルワリーの銘柄として区別していますが、企画・製造は清酒同様に小島杜氏が行っています。

Lineup

Event

2024.7.5 - 9.1

Now Showing

さけ

文化を味わうものづくり『にほんのさけ』展

@無印良品 銀座/銀座

11:00 ─ 21:00
無印良品 銀座 6F
ATELIER MUJI GINZA Gallery1・2
入場無料
atelier.muji.com/jp/exhibition/6677

無印良品のものづくりは、衣食住の分野にわたる中で生活者の声や視点、先人や伝統から伝わる知恵、大いなる自然の恵みから学ぶことによって生まれてきました。驚きと感心を新鮮な気持ちで携え、大きな視野を持って様々な発見をしながら、ものづくりを通して感じ良い暮らしと社会の実現を目指しています。

本展では、無印良品が共感するものづくりの一つの例として、島根県出雲で日本の酒を造る出雲杜氏・小島達也さんの醸造・哲学をご紹介致します。小島さんは「なぜ人は酒を造るのか?」「なぜ人は酒を飲むのか?」「酒とは何か?」というシンプルな疑問に立ち戻り、独自に歴史、文化を深く突き詰めながら「にほんのさけ」を造り続けています。

テクノロジーが進歩し続ける現代。新しい刺激を求めるのではなく、当たり前に満ちているすでにそこにあるものを掬い、原点を未来へ繋ぐ彼の活動を通して、私たちの考えるものづくりの思想に触れる一助になれば幸いです。

主催|株式会社良品計画 /企画協力|小島達也(出雲杜氏・醸造家/板倉酒造)、コイル、竹内典子/しつらい|辛島綾 /映像|大隅圭介/グラフィックデザイン|SHIMA ART&DESIGN STUDIO/イラストレーション|浅妻健司/施工|東京スタデオ 

Profile

板倉酒造

島根県出雲市

創業1871年(明治4年)。板倉家9代佐次郎氏が酒造りをはじめる。現当主の板倉啓治氏は酒造り6代目。創業当初は「塩冶正宗」などの酒銘であったが、大正5年より「天穏(てんおん)」の酒銘に。地元塩冶出身の日蓮宗本山要法寺管主・坂本御前によって、仏典の「無窮天穏(むきゅうてんおん)」という言葉から命名された。

Movies

Introduction movie 「無窮天穏」小島達也 編

Year:2019 time:10.54min movie by filament